※こちらの記事は美容サロン全般の方が対象の記事になります。
こんにちは、美ヨウ部編集長のカワジリです。
今回も「ヨウ子さん」と一緒にすすめていきたいと思います!

ヨウ子さん、前回は「免責同意書」を説明しましたが、「未成年者の同意書」の準備は大丈夫でしょうか?

了解です!
では今回も一緒に作成していきましょう!
美ヨウ部【How to Blog】の第2シリーズのサロン業務編
「エステサロン未成年者の同意書の作成方法」について説明していきます!
「未成年者の同意書(親権者の同意書)」とは?
ヨウ子さん、「未成年」とは何歳までを未成年というかご存じですか?

その通りです。
民法の一部を改正する法律により、令和4年4月から「成年年齢は18歳」になりましたね。
18歳以下が「未成年」となります。
また、2022年4月1日以降に18歳になる方は、18歳の誕生日から「成人」となります。
でもなぜ、未成年の方に同意書が必要なのかを少し説明しておきます。
下記の文章は法務省サイトから引用
年齢十八歳をもって、成年とする。
民法第五条「未成年者の法律行為」
1.未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。
2.前項の規定に反する法律行為は、取り消すことができる。
3.第一項の規定にかかわらず、法定代理人が目的を定めて処分を許した財産は、その目的の範囲内において、未成年者が自由に処分することができる。目的を定めないで処分を許した財産を処分するときも、同様とする。
簡単に言いなおすと、こういうことです。
1.未成年者は、親権者の同意がない場合は、契約することはできない。
2.親権者の同意なしで行った契約は、取り消すことができる。
3.未成年者は、お小遣い程度の金額であれば、親権者の同意なしでもお金を自由に使うことができる。
例えばの話ですが、「未成年者の同意書」を忘れていて、契約した場合大変な事になります。
親から「子供が勝手に契約したので、契約を取り消しして下さい!」と言われれば、10回分の契約で9回終わっていても「契約無効」で全額返金しないといけなくなったりします。
「契約の解除」ではなく「契約の取り消し」なので、契約自体無効となり全額返金義務が生じます。
たまにあるパターンです。
だから、サロンは未成年者に対して契約行為をおこなう際に「未成年者の同意書(親権者の同意書)」が必要不可欠になるのです。
3.の金額の目安は難しところではありますが、高くても1~2万円程度で、2はないかと思います。
普通に考えて、学生が美容室で毎回親に同意書を書いてもらうといった事はないでしょう。
皆さんもそんな経験はありませんよね?
エステサロンでいうと初回料金1~2万円以内程度であれば同意書は必要ないですが、2回目以降で1万円以上の「コース契約や施術」を受けるとなると必要になるといった感じです。
もちろん心配な方は、初回から「同意書」を書いてもらうようにしましょう!
未成年者は法律で守られているんです。

はい、とても大事な書類になりますので「未成年者の同意書(親権者の同意書)」は必ず用意しておきましょう!
では次に、「未成年者の同意書(親権者の同意書)」の作成方法について説明していきます。
「未成年者の同意書(親権者の同意書)」の作成方法を説明【ひな形あり】

未成年者の同意書の作成方法について説明していきます。
未成年者の同意書は以下の点を含めた内容で作成しましょう。
①同意書には、親権者ご本人の自署と押印が必要となるお願いの文章
②同意書を記入して頂く日付
③親権者が法定代理人としてサロンとの契約を同意しますという内容文章
④契約内容と回数・契約金額・お支払い方法・契約期間の記載
⑤契約者(未成年者)の氏名・住所・電話番号・生年月日・押印
⑥親権者(法定代理人)の氏名・住所・電話番号・生年月日・押印
⑦サロン情報(サロン名・代表者・住所・電話番号)
とこんな感じです。
特に決まった書式があるわけではないので、上記の事を踏まえて作成して頂ければと思います。
未成年者の契約でも、親権者の同意がいらない場合もあると説明しましたが、トラブル防止のためには親権者の同意書はもらっておきましょう。
法律上問題がなかったとしても後で親権者から「料金についてクレーム」や「しつこい勧誘があったんじゃないかなど」のクレームが入ることがあります。
未成年者の契約には親権者に「施術の免責同意書・概要書面・サービス契約書・未成年者の同意書」の4つを1セットにして確認後、署名押印をしてもらいましょう。
ここまでやってクレームがでるようであれば、よっぽど施術が悪いぐらいしか思いつきません。
「未成年者の同意書」ひな形も作成しましたので、お持ちでない方はご使用ください。
「Word」で作成しておりますので、ご使用前にサロン名とサロン情報は打ち込んで下さい。
こちらの「未成年者の同意書」も自由に使用して頂いても結構ですが、自己判断でご使用頂き、クレームは受け付けていませんのでご了承下さい。
ヨウ子さん、これで「施術の同意書」と「未成年者の同意書」の2種類の同意書は揃いましたね!

前回記事の「サービス免責の同意書」のご用意がまだの方はこちらもご覧ください。
エステサロン「サービス免責同意書」の作成方法を解説【無料テンプレート】
今回の「未成年者の同意書」は以上になります。
では、まとめに入ります。
まとめ
ここまで記事をお読み下さりありがとうございました。
今回紹介した「未成年者の同意書」も「概要書面・サービス契約書」と並び大事な書類になります。
健全なサロン経営をしていく上で、施術だけきちっとやっていれば良いといった事では済まされないことになりますので、必ず覚えておいて下さい。
この記事が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
また記事が「参考になった!」「良かった!」と思われる方は、ぜひ周りの方に教えてあげて下さいね!
たくさんの方にシェアして頂ければ私もこの記事を書いた甲斐があります!
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https://biyou-bu.com/salon-work/miseinen-consent-form/
まとめです。
「未成年者の同意書(親権者の同意書)」とは?
18歳以下の「未成年者」とサービス契約には親権者の同意が必要。
「未成年者」は民法で下記の事が定められている。
1.未成年者は、親権者の同意がない場合は、契約することはできない。
2.親権者の同意なしで行った契約は、取り消すことができる。
3.未成年者は、お小遣い程度の金額であれば、親権者の同意なしでもお金を自由に使うことができる。
未成年者の同意書なく契約した場合、契約施術が終了または消化途中でも「契約の解除」ではなく「契約の取消し」ができ返金の義務が生じる。
2回目以降の施術で1.2万円以上の「コース契約や施術」を受けるとなると必要。
心配な方は初回から同意書を書いてもらう。
「未成年者の同意書(親権者の同意書)」の作成方法
未成年者の同意書は以下の点を含めた内容で作成。
①同意書には、親権者ご本人の自署と押印が必要となるお願いの文章
②同意書を記入して頂く日付
③親権者が法定代理人としてサロンとの契約を同意しますという内容文章
④契約内容と回数・契約金額・お支払い方法・契約期間の記載
⑤契約者(未成年者)の氏名・住所・電話番号・生年月日・押印
⑥親権者(法定代理人)の氏名・住所・電話番号・生年月日・押印
⑦サロン情報(サロン名・代表者・住所・電話番号)
美ヨウ部【未成年者同意書】(ひな形)ダウンロード
未成年者同意書は、自己判断でご使用頂き、クレームは受け付けていません。
以上です。
次は、「顧客管理、予約管理」について解説していきます。