サロンの出店エリアと物件選びのポイントを解説

サロン開業前の物件選びについて

※こちらの記事はエステサロン、ネイルサロン、マツエクサロンを小規模(1.2人)で開業される方が対象の記事になります。

こんにちは、美ヨウ部編集長のカワジリです。

今回も「ヨウ子さん」と一緒にすすめていきたいと思います!

みなさん、よろしくお願いします!
ヨウ子
ヨウ子

では、美ヨウ部【How to Blog】の第1シリーズのサロン開業編の「サロン出店エリアと物件の選び方について」について「ヨウ子さん」の例を出しながらお話していきます!

サロン開業で重要なエリアと物件選びのポイントとは?

美容サロン、エステサロンの開業。美容サロン開業で重要なエリアと物件選びのポイントとは?

サロンを開業するにあたり、大切になってくるのが出店エリアと物件選びです。

提供するメニューや料金を考えていても、賃料の高い安いや駅からの距離だけで安易にエリアと物件を決めてしまうのは避けたいところです。

では、サロンの出店エリアと物件選びは何を基準にして選べばよいでしょうか?

ずばりいいます!

【How To シリーズ1サロン開業編のサロンの経営理念とコンセプト】で決めたコンセプトに沿って決めるこいうことです。

まだご覧になられていない方は先にこちらをご覧ください。
サロンの経営理念とコンセプトとは?考え方や作り方を説明

ヨウ子さんは大丈夫ですね?

はい!大丈夫です!
ヨウ子
ヨウ子

コンセプトが明確に定まっていると、どんなお客さんに来て欲しいか、利用して欲しいかが分かっているのでエリアと物件選びもかなり絞られてくると思います。

例えば、ヨウ子さんの場合「第一優先のターゲット層」が
【30代・女性・未婚・仕事も夜遅い・スキンケアは後回し・仕事帰りに寄れる・休みはゆっくりしたい】
だったかと思いますが、「駅から遠く、住宅街の物件」という選択肢はないでしょう。

どちらかというと、職場の最寄り駅から近く仕事帰りに寄れる、夜遅くまで空いているサロンが選ばれる傾向にあるのが想像できます。

なるほど!確かにそうですね!
ヨウ子
ヨウ子

選択肢としては、会社が多いエリアで、夜遅くまで営業可能な、駅近でリラックスできる空間が提供できる物件という感じになります。

テナントなのかマンションなのかは大きな問題ではありません。

お客様が自分のサロンの情報を知って良さそうだなと思えば来ます。

むしろ大事なのは来て欲しいお客様にどうアピールするのかの方が数倍大事になってきます。

少し話がそれましたが、全てがこのパターンに当てはまるわけではないですが、なんとなくイメージして頂けましたでしょうか?

コンセプトを決めるって全部繋がっているんですね!
ヨウ子
ヨウ子

イメージができていれば次にお進みください。

できていなければもう一度コンセプト決めからやり直してください。

あとやめて頂きたいのが、全部の層のお客さんをとりたいと思うのはやめた方が良いです。無理です。

開業エリアと物件を決める順番

美容サロン、エステサロンの開業。開業エリアと物件を決める順番

物件を決める順番は先ほども少し話しましたが、

1.まずはサロンのコンセプトを明確にする

コンセプトが明確になったら、コンセプトに合いそうなエリアを実際歩いて見て回りましょう。

2.コンセプトに沿ったエリアを絞る

最初から一つのエリアに絞るのではなく、複数エリアを検討しましょう。

3物件を賃貸業者に出してもらう

テナント・マンション関係なく広さと家賃で絞り、内覧に行けるのであればどんどん見て回りましょう。

4.最後に自己資金と相談

自分で出せる資金内で物件タイプを決めましょう。

ヨウ子さんは2のエリアはもう絞れましたか?

はい! 前回の調査で競合サロンが周りに15件以上あったので、エリアを変えました!
ヨウ子
ヨウ子

ではヨウ子さんは3.4と順にすすめて下さい。

出店エリアは決まっているが、調査がまだの方は先に競合サロンを調査しましょう。

出店エリアの競合サロンを調査する※おさらい

第1シリーズのサロン開業編の「美容サロンの経営理念とコンセプト」でも書きましたが、サロンを出店したいエリアは必ず調査しましょう。

調査する方法のおさらいです。

  1. GoogleやYahoo!検索で「エリア名(駅名)+メニュー名」で調べる
  2. 検索で2ページ目までに出てくるサロンを書き出す
  3. 自分のコンセプトと被りそうなサロンがあれば、詳しく特徴や料金などを書き出す
  4. 自分のサロンと競合サロンを比較をする
  5. 他店との差別化を図るポイントを見つけて書き出す

再度言いますが、調査する理由は、コンセプトやターゲット層がかぶっていた場合、近隣エリアのお客様を取り合うような形になるからです。
わざわざ競合サロンが多いなか出店すると「お客さんが来てくれない」、「広告費が無駄にかさんだり」と後々大変になります。

かといってどのエリアも、競合サロンがないなんてことはありませんので、しっかりと自分の「サロンの強み」「ベネフィット」を理解し、他店との差別化を図るポイントを見つけ勝負できるエリアで出店しましょう。

ヨウ子さんは大丈夫ですね!

もちろんです!
はじめに頑張って書き出したことで、後がめっちゃラクです!
ヨウ子
ヨウ子

ヨウ子さん、良い感じですよ!
※「サロンの強みとベネフィット」を考える方法はこちらに記載してあります。
「サロンコンセプト書き出す理由」

次に「物件タイプ別のメリットとデメリット」を説明していきます。

テナント物件のメリットとデメリット

美容サロン、エステサロンの開業資金はどれくらいかかる?テナントの場合

テナント物件のメリット

・看板などを出すことによって、近隣の人々に周知してもらいやすい
・好きなように内装をデザインできる
・特別な空間を演出しやすい
・周りを気にすることなく気兼ねなく営業できる
・しっかりとした店舗を構えることで、お客様に安心感を与えることができる

テナント物件のデメリット

・保証金などで初期費用が高額になるケースが多い
・内装の改装費用がかかる、特に水回りを触るとかなり高額になる
・トイレが共同で汚い場合がある
・家賃とは別の水道光熱費が高いケースが多い
・テナントビルによって営業時間が決められているケースがある
・退去時に内装を元通りしないといけないケースがある

初期費用が高くなりがちな分、自由度は高くコンセプトに沿った内装にしやすい!

テナント物件のネックは何と言っても初期費用が高額になりやすい事ですね。

小規模なテナント物件であれば、家賃もマンションタイプと変わらない物件も探せば意外とあります。

テナント物件が希望の方は賃貸業者を何件もはしごは必須です。

それとテナント物件の場合住宅専用の賃貸と違い地場の業者さんしか扱っていない物件情報が結構ありますので、エリア周辺視察は必須です。

私も物件を探している頃は、良さげな物件があればその場で管理会社に空室がないか片っ端から電話していました。

お店って感じで、テナント物件は憧れます!
ヨウ子
ヨウ子

間違っても憧れだけで決めないでくださいね。後悔しますよ。

わかりました。
ヨウ子
ヨウ子

マンション物件のメリットとデメリット

美容サロン、エステサロンの開業資金はどれくらいかかる?マンションサロンの場合

マンション物件のメリット

・テナント物件に比べ初期費用が安く半分以下ですむことが多い
・内装はほとんど触れないが、築年数が浅ければ内装(壁紙など)にお金をかける必要がない
・営業時間も自由に決めれる
・テナントと比べ光熱費も安い
・ネット回線が無料のケースもある
・退去費用もテナントに比べてそれほどかからない
・シャワーとトイレがあるので便利
・玄関を施錠でき、完全なプライベート空間を演出できる

マンション物件のデメリット

・テナントに比べ非日常感が薄い
・内装をほとんど触れず、家具やベットの配置が限定される
・近隣住民の方に配慮しなければならない
・看板があげれないケースが多く認知されにくい

初期費用が安く済むが、自由度が低い!

テナントと比べ初期費用が安く月々にかかる光熱費も安く抑えられるが、内装の触れる範囲とベッドや家具の配置も限定的になる。

看板を設置する場所もなく、設置自体禁止されている物件も多く、周辺の方へのアピールは難しでしょう。低価格でお客さんをたくさん回したいと言った方には不向きです。

そこでオススメなのがデザイナーズマンションです。
内装費用もほとんどかからずおしゃれな雰囲気があると言った特徴があります。

またデザイナーズマンションはテナント使用可能な物件も多く、サロン開業が初めての方にはオススメの物件になります。

壁紙程度なら張替OKな物件もありますので、管理会社や物件オーナーさんに確認してみましょう!

賃貸を借りる時と一緒ってことですね!
ヨウ子
ヨウ子

テナント希望の方で初期費用を抑えたい方は、デザイナーズマンションも検討する価値はあると思いますよ。

私はテナントかデザイナースマンションが候補です!
ヨウ子
ヨウ子

自宅サロンのメリットとデメリット

美容サロン、エステサロンの開業資金はどれくらいかかる?自宅サロンの場合

自宅のサロンメリット

・物件の初期費用が不要
・家賃が別途かからない
・内装をかければイメージ通りのサロンになる
・通勤時間が不要
・一軒家の場合看板が設置できる
・光熱費も安い
・ネット回線が無料のケースもある

自宅サロンのデメリット

・非日常感が薄い
・大がかりな改装すると費用がかさむ
・住居スペースとごちゃまぜになりやすい
・自宅住所を公開しないといけない
・生活感、生活臭
・お子様がいる場合、静かにしてくれない
・住居専用の場合サロンをやっていることがばれると退去させられる

ある一定の条件を満たさない限りおすすめしない!

一定の条件を満たさない限り、個人的に自宅サロンはおすすめしません。

条件としては、使っていない空家をサロンにリフォームする。最低でも入り口を分け生活している空間と切り離した状態にする。です。

おすすめしない理由は生活感と生活臭が出てしまうからです。例えば友人や知人だけ、もしくは紹介者だけ施術するとったケースなら問題ないかと思います。

過去に売上を上げたいとご相談があり、自宅サロンをされている方のサロンへ何件か訪問したことがありますが、入った瞬間生活臭がすごく、玄関に靴が多く、サロンスペースは内装もされた感じもなく機械とベッドだけ。だいたいこんな感じです。

これではいくら施術の効果や結果がすごくても絶対に売上は上がりません。断言します。

もし安易に費用を抑えたいからといって、自宅の一室でサロン開業を考えている方は、少し考え直してみてください。自分がお客さんの立場ならと思って考えてみて下さい。
私なら行きたいと思いません。

サロンはお客様にお金を払って頂いて、お客様をきれいにする場所です。

自宅でサロンをすることが悪いという事ではありませんし、この記事を読んで頂いている方には成功して欲しと思っております。

だからこそ、サロンの理念とコンセプトをしっかり持ってエリアと物件を選んでくださいね。

わかります!
私も過去に行ったサロンさんもそんな感じでした。2回目はなかったですね。
ヨウ子
ヨウ子
自宅サロンをされる場合は、住居スペースとサロンを完全に分けるのが鉄則です。

レンタルシェアサロンのメリットとデメリット※おまけ

美容サロン、エステサロンの開業。レンタルシェアサロンのメリットとデメリット※おまけ

レンタルシェアサロンのメリット

・初期費用が安い
・賃料も使った分だけで安く済む
・内装もキレイ
・光熱費がかからない
・立地が良い場所に多い
・すぐに辞めれる

レンタルシェアサロンのデメリット

・自分だけのサロンではない
・美容機器など商材の持ち運びが大変
・サロンを利用する際に、毎回予約しないといけない
・月単位の広告費がかけにくい
・希望の時間に予約できないケースもある
・ニオイが残るお香やアロマテラピーは利用できないケースもある

独立開業前の準備期間としておすすめ!

レンタルサロンは初期費用や維持費が安く、将来的にサロン一本で独立開業されたい方にはオススメのサービスです。

会社に勤めていながら、物件を借りて、機器を購入して開業となるととても大変ですし、いきなり仕事をやめて始めるのも不安も大きいかと思います。

そんな方には簡単に始められる、レンタルサロンでお客様をある程度集めてから開業するといったパターンもありかと思います。

ただし、大きい機器などの持ち運びは大変だったり、許可が必要だったりしますので、商材を持ち運びしやすい、ネイルやマツエク、フェイシャル、ボディのハンドメニューのみになるかと思います。

サロン経験が少ない方やいきなり物件を借りる資金がない方は検討されても良いでしょう。

そんなやり方もあるんですね!
ヨウ子
ヨウ子

サロン開業の準備をしながら、先にシェアサロンでお客様を獲得するといった方法は非常に良い方法ですが、開業する場所とレンタルサロンが離れている場合は注意が必要ですね。

最後に、家賃の目安について説明していきます。

家賃の目安について

美容サロン、エステサロンの開業。家賃の目安について

まとめの前に、皆さんに伝えておきたい大事な事があります。

それは、サロンを経営している間は家賃を払い続けないといけない。

という事です。家賃は必ず毎月かかってくる固定費ですので、理想の物件が見つかったからといって安易に決めるのはやめて下さい。

皆さんもお分かりかと思いますが、家賃は安いに越したことはありません。

毎月払っていくという事は思っている以上に負担になります。

ではどの程度家賃が一つの目安になるのか?ですが、
・東京を除く街中エリアで1人で開業される場合の家賃目安は、管理費・共益費込みで10万円以内
・2人体制の場合は高くても20万円以内に収める、理想は15万円以内
・地方エリアや住宅街エリアで1人で開業される場合はそれ以下の7・8万円以内
・2人体制の場合は高くても15万円以内に収める、理想は10万円以内という感じになります。

これはあくまでも私の経験に基づく数字です。

例えばですが、
大阪街中エリアで1人開業の場合、気に入った物件が見つかったとしても、間違っても家賃17万円もする物件は絶対にやめて下さい。
10万円以内に抑えて下さい。

家賃に17万円を払えるぐらいなら、家賃を10万円の物件に落として、残りの7万円を広告費や宣伝費にお金を回した方が良いからです。

月7万円の広告費はとても大きいです。

これまで見て来た方の中で、「売上が落ちてきて、新規のお客さんが欲しいけど、経営もカツカツで広告費に回せるお金がない。」

といった方を何人か見てきました。

想像もできるかと思いますが、そんな中、毎月7万円を広告費に回せるのと回せないのでは結果は明らかですよね!

毎月7万円、年間にすると84万円になります。

あなたのお店で何回施術をすると84万円になりますか?
1人1万円だとしても84人分です。5,000円だと倍の168人分です。

人数だけで言うと約1.5ヶ月~2ヶ月分のこなせるお客さんの数ではないでしょうか?

この話で何を伝えたいかと言うと、物件選ぶ際の家賃は思っている以上に大事です。という事だけわかってもらえると幸いです。

なるほど!
それは大きな差ですね!肝に銘じておきます!
ヨウ子
ヨウ子
毎月かかる経費類は可能な限り安く抑えましょうね。

最後のまとめにいきます。

まとめ

ここまで記事をお読み下さりありがとうございました!

この記事が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。

また記事が「参考になった!」「良かった!」と思われる方は、ぜひ周りの方に教えてあげて下さいね!

たくさんの方にシェアして頂ければ私もこの記事を書いた甲斐があります!

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https://biyou-bu.com/opening-of-business/property/

まとめていきます。

美容サロン開業で重要なエリアと物件選びのポイントとは?
・【How To シリーズ1サロン開業編のサロンの経営理念とコンセプト】で決めたコンセプトに沿って決める

開業エリアと物件を決める順番
1.まずはサロンのコンセプトを明確にする
コンセプトが明確になったら、コンセプトに合いそうなエリアを実際歩いて見て回りましょう。
2.コンセプトに沿ったエリアを絞る 最初から一つのエリアに絞るのではなく、複数エリアを検討しましょう。
3物件を賃貸業者に出してもらう
テナント・マンション関係なく広さと家賃で絞り、内覧に行けるのであればどんどん見て回りましょう。
4.最後に自己資金と相談
自分で出せる資金内で物件タイプを決めましょう。

出店エリアの競合サロンを調査する※おさらい
調査する方法
・GoogleやYahoo!検索で「エリア名(駅名)+メニュー名」で調べる
・検索で2ページ目までに出てくるサロンを書き出す
・自分のコンセプトと被りそうなサロンがあれば、詳しく特徴や料金などを書き出す
・自分のサロンと競合サロンを比較をする
・他店との差別化を図るポイントを見つけて書き出す

テナント物件のメリットとデメリット
・初期費用が高くなりがちな分、自由度は高くコンセプトに沿った内装にしやすい!

マンション物件のメリットとデメリット
・初期費用が安く済むが、自由度が低い!

自宅サロンのメリットとデメリット
・ある一定の条件を満たさない限りおすすめしない!

レンタルシェアサロンのメリットとデメリット※おまけ
・独立開業前の準備期間としておすすめ!

と今回はこんな感じです!
エリアと物件選びに大事な事は、こだわるところはこだわって、妥協するところは妥協して柔軟な考え方がないと進まないといったところでもありますので、やれることは事前にしっかりと済ませ、じっくりと物件選びをして下さいね!

次は「美容機器選びについて」説明していきます。

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